この映画を一言で表すなら、真夏の夜の夢、ならぬ、パリの夜の夢と言ったところか。
自分は夜のパリを散歩したいのに、彼女は観光地巡りに夢中。 小説家を夢見れば、彼女は安定した職業脚本家がいいと言う。 端から見たら明らかに不釣り合いなのに、本人たちは運命の人と思い込んでいる。 現実逃避気味の主人公は、パリの幻想的な夜を体験して、逆に彼女との幻想に目覚め、現実を直視していくと言う逆説的な過程を、パリらしいトーンの映像でコミカルに描いていた。
幻想の夜、それは主人公が愛してやまない1920年代のパリ。 そこに登場するのは名だたる文化人たち。 ピカソ、ヘミングウェイ、ダリ、マンレイ…他にもたくさん登場していたが、σ(^^)が分かったのはここら辺。 奇人的なピカソ、無頼なヘミングウェイ、そしてゴーイングマイウェイなダリ、たぶん当時はこんな感じだったんだろうなぁ、と文学や芸術に疎いσ(^^)でも容易に創造できる演出が展開された。 彼らの人となりが頭に入っている人なら、より楽しめるんじゃないだろうか。
まさに大人のファンタジー。 ウッディ・アレンの作品はちょっと苦手なσ(^^)だけど、この作品は別格。 久々にもう一度見返したいと思える映画に出会ったような気がする。